(「京都新聞 2004年(平成16年)12月16日 木曜日」に掲載)
12月1日の午後11時30分、京都府南部でマグニチュード4.0の地震があり、京都市や大津市で震度3を観測しました。震源は花折断層の南端、京都市左京区一乗寺付近の深さ13kmのところでした。
花折断層を含む丹波山地の微小地震の発生回数は、昨年の3月以降減少しており、11月も228回と、このコラムをはじめた2001年4月以降、最も少ない発生回数でした。
1日の地震では身体に感じない小さな余震が、2日の午前中までに68回ありましたので、地震回数は一時的に増えました。しかし、この余震も2日の午前中でほぼ終わり、丹波山地全体の地震活動を元に戻すほどではありませんでした。
一方、兵庫県北部の温泉町付近では、京都の地震の余震活動がおさまった2日の昼過ぎから、群発地震活動が始まり、3日までに600回を超える地震が観測されています。また、神戸市灘区でも11月30日にマグニチュード3.5の地震がありました。
丹波山地のみならず、周辺地域、さらに西南日本での地震活動が活発化する兆しかもしれません。備えを怠らないようにしましょう。
(梅田康弘・京都大防災研究所地震予知研究センター長)